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三江線ぐだぐだ紀行(その3) [旅行]

旅行の続き。

【8月31日】広島→芸備線、三江線、山陰本線→出雲市

3日目はまだ薄暗い広島駅からスタート。いよいよ本旅行のメインである三江線を乗りに行きます。

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今回の乗り鉄で乗った路線の中で、おそらくは一番乗客が多い(実際途中まで6両繋いでいるのにほぼ満席だった)芸備線の三次までの区間が、一番車両が古いキハ47系というのがちょっと面白かったです。広島を出てズムスタの横を通り抜け、いざ内陸へ。2時間ほど揺られて三江線の待つ三次駅へ。

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発車の1時間前に着いていたので、駅のコンビニで買い物したあと構内の写真を撮ったりしていると列車が到着。1両編成かと思ったら2両つないでいたので、そんなに乗るんかいなと思ったのですが、もう一本あとの芸備線から来た人を含めるとだいたい座席は埋まっていました。18きっぷシーズンだからというのもあるのでしょうが40人弱は乗っていたと思います。

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時に左右の河岸を渡り、時にトンネルを抜けつつ列車は江の川にそって進みます。そしてぽつりぽつりとある集落ごとに駅がある感じでしょうか。時には下の道路から遥か高架上に駅があったりします。

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トンネル間の高架にあり【天空の駅】とも呼ばれる宇都井駅。駅の下から小さな男の子が熱心に手を振っていて、自分も含めて乗客がみんな手を振り返していたのが印象的です。とても和む光景でした。

そんなこんなで列車は途中の石見川本に到着。一応ここまでの行き先になっているのですが対向車をまって同じ車両で江津に向かうことになります。ただ、その待ち時間が1時間半もあるので、一旦全員が降ろされることに。なので食事がてら時間つぶしに近隣をブラブラと。駅の中では元町役所の職員の方が食堂などが記載された駅前の地図を配り、荷物預けサービスを行うなど、1時間半の待ち時間を過ごしてもらうための配慮がされていました。

自分も駅前の寿司屋でランチセットを食べて腹ごしらえ(写真はひとつすでに食べてしまっていますが)。1000円のセットでしたが割と良かったです。ただ、もう来ないかもしれない場所なので、むしろ普通の食堂とかのほうを選んだほうが良かったかもと後で少し後悔しました。

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食事後、江の川の川べりを歩いてきました。この日は天気はよかったのですが風が強くて、橋の上でカメラを構えると飛ばされそうで少し怖かったです。

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やがて出発の時間となったので駅に戻って再乗車。江津までは残り1時間、ずっと寄り添ってきた江の川の川幅が徐々に広くなって、いよいよ河口と海が見えてくると終点です。石見川本駅での途中下車も含め約5時間の行程でした。

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実はこの日は三江線の全線開業から41周年という記念日だったのですが、朝刊には明日(9月1日)JR西日本が廃止を表明するという記事が出ていました。JRは廃止の時期は明言しませんでしたが、早ければ来年春、遅くとも2017年度中には廃止になります。「今後鉄道事業を営むことは一切ない」というJRの強いコメントは異例で、地元自治体とのあまりよくない関係をうかがわせるものでした。
鉄オタとしては時刻表に載る路線が減るのは残念ですが、実際この日の乗客もほぼ旅行客、それも18きっぷによる通過旅客で、地元の人はほとんど乗っていませんでした。じゃあ旅行客でまかなえるかというと、観光列車を走らそうにも福岡や大阪からでも1泊、関東からは2泊必要という距離の壁があり、やはり難しいかなと思います。一方で一度台風などで路線などに被害が起きれば10億単位の復旧費用がかかります。自治体の協力が乏しいのであれば廃止は必然だったのでしょう。しかたのないことだと思います。


ちなみに観光アピールということで言えば、三江線のそれぞれの駅には神楽から取った愛称がつけられたりしているのですが、

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これをアピールする「のぼり」は、どうみても三江線の車両が鬼かなまはげに襲われているようにしか見えず、小さな子供が見たら泣き出しそうです。ちょっとどうにかならなかったのかと思わなくもないのですがw

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江津に着いたあとは、この日のうちに出雲大社などを見ておきたかったため18きっぷを捨てて特急で出雲市へ。この日初めて足を踏み入れた島根県は自分にとって未踏の2つの県のうちのひとつでした。最後のひとつは和歌山県です。

ぼちぼちこの項も長くなってきたので、その4へ続きます。