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野球ニュース雑感(12/8) [野球]

まあ、もう今日の記事でもなんでもないけど。

新入札制度、日本球団が入札希望額設定

田中将大のMLB移籍希望と合わせて注目されていたポスティングシステムの新協定がまとまりました。田中のポスティングのタイミングと今回の協定交渉が重なったことは交渉を難しくしたとは思いますが、結局はMLBに押し切られたのか上限が2000万ドルという田中の相場よりもおそらくは低い金額での妥結となりました。入札金額の上限と複数球団交渉が認められる点で選手側の希望する移籍が実現しやすくなる想定ですが、一方で金額の決定を日本の球団が行い、ポスティングの行使は年に1度で金額の再設定もなしという形になるので、入札が設定金額に届かなければ移籍できないということになります。入札金額が2000万ドルを超えるような特別な例を除けば、入札があれば1円でも交渉可能となる現在の制度より本当にMLBに移籍しやすくなるのか自分にはやや疑問なのですが、選手会は満足しているようなので問題無いという評価なのでしょう。

とりあえず上限金額が設定されたことで100億は眉唾にしても相当の金額が楽天に入らなくなります。どういう協定になろうとポスティングは球団の権利ですので、金額に納得がいかなければ田中がFA取るまで出さなければいいのですが、世論の動向が「まーくんのゆめをじつげんさせてあげるべき」みたいな甘やかなものであるならば、拘束すると企業イメージに深刻なダメージを与える可能性があるので結局はリリースするのではないかと思います。まあ、楽天としては数十億円の金額減は痛恨でしょうが仕方のない判断ではあるでしょう。

それにしても選手会はこの新協定を持って選手の権利拡大と喜んでいるようですが、ポスティングシステム自体は「さっさとアメリカに行きたい選手側」と「FAで行かれると1円にもならない球団側」との妥協の産物であって、本当に選手権利拡大というならば海外FA期間の短縮という形でそれは実現されるべきで、ポスティングシステムは解消されなければならないはずです。結局そうしないのは、ポスティングは行使させないから無関心な一方で海外FA期間の短縮には聞く耳を持たない読売を説き伏せる自信がないから、ポスティングでの権利の拡大という方針をとったということなのでしょう。こうした屋上屋を重ねるようなことをしていることは、今回締結された協定がMLBと選手会の要望が中心でNPBに得るもののないものだったことと合わせて、私としては選手会執行部に対する好感度を落とす要素になっています。


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