SSブログ

野球ニュース雑感(1/11) [野球]

【西武】渡辺GM「魅力的な投手」ソフトバンク甲斐野央を山川穂高の人的補償で獲得

FAでソフトバンクに移籍した山川の人的補償で甲斐野投手がライオンズに移籍することになりました。今年も中継ぎで49試合登板しているホークスの勝ちパターンの一角であり、これだけの投手が人的補償で獲得できたのは朗報と言っていいと思います。森脇や佐々木が離脱している中継ぎの層は薄く甲斐野の加入は非常に大きいです。増田や豆田の内容によってはクローザー起用もあるでしょう。期待しています。

が、ここに至るまでには非常に大きな動きがありました。自分があとから振り返るためにも書いておきます。

【西武】山川穂高の人的補償に和田毅指名へ 近日中に発表 ソフトバンクの顔が衝撃の移籍

まず未明に日刊スポーツによる和田移籍の報が流れました。昨年、西武関連の質の高い記事を連発し大幅に信頼度が上がったニッカンの記事ということで多くの人がそれを正と認識したようです。自分も半信半疑でしたがニッカンが無謀な飛ばしをしないだろうと思いつつTwitterを眺めていました。

その後、他紙の後追いがないまま時間がたちますが昼過ぎに西日本テレビが移籍の記事を上げました(記事は削除済みのようです)。地元のメディアの報ということで確からしさが増していきます。また、ガセネタであればホークスに近い筋から否定の記事がすぐに出ると思っていましたが、それも出ず。しかし公式の発表もないという状態が夕方まで続きます。

そして17時、唐突に答え合わせが行われました。

甲斐野 央投手の獲得について

甲斐野投手の獲得のリリースがありました。こうなるとニッカンの記事は何だったのかということになります。ガセだ飛ばしだという論調が大勢を占めるようになったのですが、正直、それも信じられませんでした。すると、さらに次のような記事が飛びます。

【速報】ホークス甲斐野投手が西武ライオンズに移籍 山川穂高選手の人的補償 和田投手に打診も方針転換

昼に移籍を報じたテレビ西日本の記事。こちらでは和田に打診したものの方針転換で甲斐野になったとあります。渡辺GMも決定は今日というコメントでこれを裏付けるものになりました。ここで今度は和田が移籍を拒否し、拒否すると資格停止選手になることからホークスがライオンズに方針転換を依頼したのではないかと言った憶測が流れます。すると、さらに20時を過ぎて日刊スポーツが記事を投下します。

ソフトバンク山川の人的補償、異例決着の舞台裏 西武は和田毅打診も反響など鑑み急きょ方針転換

日刊スポーツとしては何も言わないとガセ記事を出してファンを混乱させたという評価になるため、内幕を出せる範囲で公表することに踏み切ったようです。これを見るとライオンズは和田を打診、ホークスは反響を見て話し合いを申し入れたとあります。これが確かなら和田が拒否したのではなく、ホークスの意向によるものなのでしょう。


ここまで見てくると、以下の点は確かだろうと思われます。
 ・和田のプロテクト漏れ
 ・西武が和田を指名
 ・ホークス側から見直しを依頼
 ・ライオンズが最終的に甲斐野を指名

おそらく見直しを依頼したのはホークスが反響の大きさに驚いてのもの(午前中のホークスファンの反応はそれはもう悲痛なものでしたし)、甲斐野がプロテクトの内外どちらだったのかは明らかになることはないでしょうが、まあねえ。


理屈だけ言えば指名された和田には移籍する義務があり、拒否する場合は資格停止選手となるわけですが、ホークスがそれを避けるためにライオンズ側が掛け値を釣り上げた感があります。結果的にはライオンズが実を取ったように見えますが、本来はこれはもう人的補償の形骸化と言わざるを得ないです。おそらくは当事球団含め球界はいまのFAの枠組みを大きく壊すことは避けたいため、このような意味不明な決着が図られたのだと思います。

一部のファンが言うように人的補償が良くないというのであれば、代替としての金額を釣り上げるかドラフト指名権などで贖うというように変える必要があるでしょう。自動FAなどFAそのものも見直しが必要になるのかもしれません。その議論の端緒になる事件であったと思いますが、ただそのきっかけは和田をプロテクトしなかったホークスに責任があり、もっといえば一昨年以来の山川獲得の動きの帰結でしかないです。ライオンズとしてはルール通りに処理をしただけでしょう。


和田獲得は面白いと思いましたけどね。戦力としてもローテに入るくらいの実力がある投手をライバルから削いでライオンズで起用でき、また内海なきいま新しい若手の模範が必要ということもあったと思いますから。また確実にホークスフロントや山川にもホークスファンからのヘイトを向けることになったでしょう。今回の報道の流れなども含めて渡辺GMやライオンズがどこまで仕掛けていたのかはわかりませんが、ライオンズとしては損のない立ち回りができたのではないでしょうか。


コメント(0) 

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。