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時期を外した「とらドラ!」雑感 [その他]

1巻読んだ時点で真っ先に考えたのは、主人公の名前が竜児であって龍二じゃなくてよかったということでした。いや、ほら仮にそうだとすると「龍二さんは見た目だけじゃなくて本当のヤンキーだぞ!」とか「得意なのは料理する方じゃなくされる方だろ!」とか「龍二さんがドラなら、とらは猛虎浪かな」とか余計な雑念が混ざって変に面白くなりかねないので。



ああ、上記は実際に思ったことだけど千代大海が引退してから書いてもしょうがないよなあ…。時期を失ってしまいました。以前書いた通り、今作が「はじめてのらのべ」だったのですが、スピンオフ3巻まで読み終わったので遅ればせながら感想を。いや、本編は12月には読み終わってたのですが、時間がなかったりめんどくさかったりで。

さて、ネタバレとかしてますので、ご興味のあられる方は続きを読む方にどうぞ。


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ひとまず、これを読む機会を与えてくれた昨年の台原賢竜予選のスタッフの方々に感謝を。面白かったです。ありがとうございました。

まず、登場人物間の掛け合いが面白かったです。ギャルゲやエロゲの感想でも似たようなこと書いてますけど、本筋と必ずしも関係ない日常生活の描写が面白くあってこそのラブコメです。それがあるから本筋も生きてくる。この作品はそこがちゃんと魅力的に書けていて、だからこそ一気に10巻まで読めました。だから竜児が自分の気持に気づいて恋愛モードに突入するのが、思ったより早かったのはちょっと残念でした。もう少し遅くても良かったかなと思うのだけど。まあ、その辺はスピンオフの方で補完されてるのでいいのですが、ただ、もう少しダラダラ続いても良かったと思うんだよな。

で、実のところここまでベタなラブコメとして完結するとは思っていなかったです。主人公とヒロインは無意識では意識していて…ということを匂わせる1巻末時点での記述があり、登場人物は遅れて登場する亜美や男性陣も含めてラブコメ漫画によくある感じのキャラで、いやいや、このままくっつくってベタはないのでは、どこかでひっくり返すのかなと思ってたのですが、最後の最後までひっくり返りませんでした。いや、ひっくり返るのを期待していたわけではなくて、竜児と大河がくっつくべきだと当初から思っていたのですが、ラノベはそんな80年代の古き良きラブコメと違って一筋縄にはいかないという勝手な思い込みがあったので。

大河とくっつくべきだと思ったのは、読んでてこういう相手の方が付き合っていくには楽だろうと思うので。それは、外から見ているから口でどう言おうが内心で思ってくれているのがわかるからかもしれないけど。実乃梨は容姿はともかくも天然キャラはちと辛い。個人的な好みだけど。亜美は大河と似たような感じだけど振る舞いで裏表があるのがね。きっとあの部分は今後も変われない気がする。しかし、2巻の時点では最終的には大河と亜美の争いになると思ったのだけどな。なぜそうしなかったのだろう。大河と亜美の内面が近いからだろうか。他人に対して素直になれないのはどちらも同じっぽいしね。争わせるというよりは大河にとって自分を映すための鏡としてはじめから置かれていたのかもしれない。

個人的に気に入らなかった点が1点。大河の母親が最後に出てきたこと。最後に別れの危機を演出したかったのと、竜児が泰子を越えていかなければいけないことに合わせたのかもしれないけど、それまで父親との関係しか書いていなかったように見えたので、かなり唐突。またそれに対する竜児と大河の行動も青臭くて(成長の過程の前段階として子どもっぽい部分を描きたかったのかもしれんが)、ここは素直に共感しづらかったです。


そんなこんなで完結。さすがに評判通り面白かったです。これを機会にラノベにどんどん手を出す…ということにはなってませんが、本屋で少し物色してみましょうかね。また、おすすめがあれば教えてください。
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